第一回 Dreamweaver CCって何?
Dreamweaver CCと聞いたらみなさん何を思い浮かべますか?
おそらく答えはこの2つに別れると思います。
「え、なにそれ……知らない……」
「Webサイト制作ツールでしょ」
正解はWebサイト制作ツールですね。
Webサイトを制作するツールは多くあります。その中でもDreamweaver CCは、前身のDreamweaver CSシリーズから長い間多くの人に支持され続けているWebサイト制作ツールです。
なぜ支持され続けているのか、一体Dreamweaver CCとはどんなソフトなのか。
Dreamweaver CCの魅力と基本的な使い方について、本連載を通して皆さんと一緒に見て行きたいと思います。
本連載はWebサイトを制作する際に使用するHTML、CSSの基礎知識が多少あるものの、
Dreamweaver CCは全く使用したことがない方を対象に進めていきます。
Dreamweaver CCとはそもそも何なのか
Dreamweaver CCはAdobe社の製品の一つで、Webサイト制作、Webサイトの管理ができる有償アプリケーションです。
Webサイトの制作に欠かせないものの一つにテキストエディタがあげられます。
よくDreamweaver CCを「テキストエディタの一つ」と捉えている方がいらっしゃいますが、Dreamweaver CCの機能はそれだけではありません。
Dreamweaver CCでできることには大きく分けて以下のようなものがあります。
・テキストエディタとしてソースコードを作成、編集できる。(エディタ機能)
・PSDのデザインデータからHTML、CSSのコード、スライスを抽出できる。(アセット抽出機能)
・FTPを使用してWebサイトデータをサーバーに転送できる。(FTP転送機能)
・Webサイトの管理ができる。(サイト管理機能)
Dreamweaver CCは実に多機能ですね。そしてこれ一つでWebサイトの作成、公開、管理までができてしまいます。
この便利なアプリケーション、残念ながら無料ではなく、有料です。価格は2016年2月現在で2,180円/月額からになります。Adobeは月額プラン制という料金形態をとっており、プランによって価格も変わってきます。ご利用になる前に、自分にとって最適なプランを探してみてください。
Dreamweaver CCの長所
Dreamweaver CCの長所はなんといっても一つのソフトでWebサイトの制作から公開まで出来てしまうところにあります。
Dreamweaver CCが単なるテキストエディタではないがゆえにできることです。Dreamweaver CCはいわばデザイン以外のWeb制作に必要な要素をすべて持った「オールインワン」アプリケーションと言っても過言ではないかと思います。
ではDreamweaver CC以外のソフトを使用した時は、何種類のソフトを使用してWebサイトが出来上がるのでしょうか。
まずはソースコードの編集。
テキストエディタでできることは、基本的にソースコードの編集です(エディタによってはプラグイン等を導入することで付加機能を追加できるものもあります)。
スライスデータの作成(画像の切り出し)はどうでしょうか。
PhotoshopやFireworks、Illustratorといったデザインソフトを用いて画像をスライスする必要があります。
テキストエディタで打ったコードがどんなサイト外観になるのかを確認するす必要があります。外観の確認方法の一例として仮想サーバーを使用してブラウザに表示する、という方法があります。この場合、仮想サーバーを設定するためのソフトが必要です。
作成したWebサイトデータをサーバーに上げるにはFTP転送ソフトが必要になります。テキストエディタに付加機能として付いているものもありますが、転送速度は転送専用のFTP転送速度のほうが速く、安定した転送ができます。
Dreamweaver CCはこれらの作業すべてを一つのソフトでこなします。
※ただし、スライスデータ作成処理はPSDファイルに限ります。
また、世界的にも日本国内でもシェア率が高いため、何か困ったことがあった時でも、検索すれば解決策にたどりつけるケースが多いようです。
Dreamweaver CCの短所
短所といえばやはりコストがかかることでしょう。
今やテキストエディタもFTPソフトも、どれもこれも選択次第では無料で利用できる時代です。全工程を無料ソフトで行うことは、実は可能です。
また、テキストエディタとして使用した場合、Sublime Text、Atomといった他のテキストエディタに比べると作業スピードは落ちます。
Sublime Text、Atomはプラグインが非常に充実しており、コードを速く打ち込めるような工夫がされています。
Dreamweaver CCもある程度はコードを速く打てるような工夫はされていますが、こればかりはテキストエディタに負けます。
スライスデータの作成についても制限があります。Dreamweaver CCでのスライスはPSDデータである必要があります。
Dreamweaver CCの特徴である、外観の確認ができるオーコードのプレビュー機能についても、やや不安な点があります。プレビューでの確認はブラウザで確認するより、若干信頼性が落ちます。やはりブラウザで見るものはブラウザでチェックしたほうがバグによる崩れ等の検出が確実です。
さて、ここまでDreamweaver CCの特徴について話を進めてきました。
Dreamweaver CCがどんなソフトなのかご理解頂けたでしょうか。
ここまで読んでみて、Dreamweaver CCを使ってみたい! と思われた方、ぜひ次回もご覧ください。
次回からは実際にソフトを触っていきます。
お楽しみに!
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- キム