学校教育という言葉を聞いて、みなさんはどういった様子を思い浮かべるでしょうか?
近年では教育現場の様相も変化しつつあるとはいえ、先生が黒板にチョークで板書をし、生徒たちがそれを書き写す昔ながらのスタイルを思い浮かべる方が多いと思います。
一方で「うちの子供の通っている学校では電子機器を導入した教育が始まっているよ」という方もいらっしゃるでしょう。
ある年代以上の人にとって、
「教科書はタブレット端末で読むもの」
「黒板が電子化されていて、チョークの粉なんて見たことがない」
といった学校教育で電子機器が使用されている様子を思い浮かべるのは難しいかもしれません。
実際には、どういった活用が行われているか、一例をご紹介します。
パソコンのOS,Windowsの会社として大変有名なMicrosoft社の事例です。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
Microsoft社は同社も参加している「Windowsクラスルーム協議会」主催の「Education Day」というイベントで、これまでに行われてきた教育現場での「Windowsタブレット」と「OneNote」の活用事例を発表しました。
Windowsのタブレットと言うと、「Surface」が有名ですが、家電量販店などで目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
「OneNote」はMicrosoft社が提供する電子ノートソフトウェアです。
テキストメモだけでなく、画像や手書きメモ、動画や音声、ウェブサイトなどを「ノート」単位に分けて一元的に管理することができるソフトウェアで、すでにビジネスシーンでは活用している企業もあります。
また、Microsoft社が提供するオンラインストレージサービス「OneDrive」とも連携が優れているため、共有も簡単です。
「Education Day」では、「Microsoft Showcase Schools」のうち1つに選ばれている日野市立平山小学校が、
「学校と家庭の学びの接続を行うOneNote Class Notebookの活用」
というテーマで実践成果を発表しました。
※Microsoft Showcase Schools:Microsoft社が認定し、IT分野での支援を行う教育IT先進校のこと。
同校はすべての学年でWindowsタブレットとOneNoteを授業に活用しています。
見学を伴う授業で、見学先の情報を予めOneNoteに貼り付けておいて事前学習に用いて、体験のより深い定着を試みています。
成果としては上々で、意欲的な生徒よりも、特につまづきを抱えている生徒に効果的だったとのことです。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
このように、子どもたちの教育環境にもデジタルデバイスの利用が浸透しつつあることを知って、「昔ながらのあの教室の姿が消えてしまうのか…」と残念に思った方もいるかもしれません。
ただ、既存のやり方ではすくい上げられなかった子どもたちの学力向上に電子機器が活用されるのだとしたら、こういった事例が増えていくことは歓迎すべきなのかもしれませんね。
- 1922 views
- TA.T