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2016/1/7更新

高性能な製品が必ず売れる!?

今や記録媒体として主流を占めているのは「DVD」や「ブルーレイ」です。

 

映画やアニメの記録媒体として利用されていますし、個人でも録画したビデオやデータを保存しておくなど、幅広く活用さています。

 

しかし、これらが主流となるまでの過程の中には、必ずと言っていいほど「ライバル規格」が存在していました。

 

「そういえばちょっと前、ブルーレイとHD-DVDのどちらがDVDの後継規格になるのか競ってたよね…?」と思い出す方もいらっしゃるかと思います。

 

「ブルーレイ」VS「HD-DVD」では、ブルーレイに軍配が上がりました。

しかし、実際の性能にそこまで差があったかというと、そういうわけでもないというのが実態です。

 

実は、これと同じようなことが、ビデオテープの時代にも起こっていました。

 

「VHS」と「ベータ」の戦いです。

 

ビデオテープに馴染みが薄い世代には「VHS」もピンとこないかもしれませんが、VHSはビデオテープ界におけるブルーレイのようなものです。

VHS

ビデオテープといえばVHS、VHSといえばビデオテープだったわけです。

 

しかし、その影には「ベータ」という規格との競争があったということなんですね。

しかも性能だけで言えばVHSよりベータのほうが優れていたというから不思議です。

 

いったいなぜ、性能で劣るVHSはベータに勝利したのでしょうか?

 

それには、性能以外の部分が大きく影響しています。

 

ベータは、サイズ・録画時間や映像の綺麗さにおいてVHSを上回ったものの、その分価格が高かったためシェアの獲得に失敗してしまったのです。

 

「同じくらいの性能なら、少しでも安いものを買う」のは当然の心理ですよね。

こういった「次世代規格戦争」は、ゲーム機の世界でも幾度と無く繰り返されています。

(「Nintendo64」VS「Playstation」や「Playstation3」VS「Xbox360」など)

 

また、近年ではブルーレイとネットが次世代の規格争いをするだろうという見方も出ててきており、新たな「次世代規格戦争」が勃発する日も遠くない未来に訪れそうです。

 

優れた品質を持ちながらも、価格競争に敗れ、撤退を余儀なくされたベータ。

 

ベータに「高くても、この製品がいい!」というブランド力があれば、勝負は変わっていたかもしれません。

 

日夜発展を遂げ、膨大に拡張を続けるデジタル社会。

その中で「選んでもらうためにはどうしたらいいか?」の反面教師となり得る事例と言えそうです。

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